博多久松の松田健吾常務におせち「博多」について質問してみたのでそのレポート
通販おせち業界で「福岡の怪物」ともいわれる「博多久松」の松田常務(役職は2018年当時)に話を聞く機会があったのでそのレポート記事です。
気になりだしたきっかけは口コミの多さだった
博多久松のおせちについては当サイトでも特集ページを設けて紹介している。
楽天市場でのグルメ大賞連続受賞、そしておせちランキング上位に必ず入ってる
まあ、でも売るのが上手なショップはいくらでもある...
とは思うものの博多久松のおせち販売では「早割」もない。
となると、やっぱり気になる。
気になるのはとにかく口コミ(楽天市場のレビュー)の数が桁外れに多いことだ。
気になると試してみたくなる性分の目の前に映ったのは「お試しおせち」の画像。
で...、あるときポチッとしたわけですが、
「冷凍おせちなんてどうせおいしくないだろう」という、私の先入観をあっさり覆してくれた。
だが、一番の売れ筋である「博多」を買おうと考える皆さんが少し決断に迷うかも...という1点だけは、大丈夫なはずだと思いつつも確認できていなかった。
なにせ我が家では、おせちを自作するし、自作するしかないので(これにはいろいろ事情がありまして→詳しくはこちら)、お正月用に「博多」を買って現物で確認するということができないから。
私の商品紹介のポリシー
一見関係ないようですが、重要なことなので書いておきます。
当サイトでは、商品の紹介に際して、一部アフィリエイトシステムを利用して紹介をさせていただいています。
博多久松のおせちについてもアフィリエイト広告という形です。
副収入関係の話で話にのぼることが多いアフィリエイトという用語ですが、そういった側面だけでなく、サイト上で画像込みで紹介できるというのも実は大きいのです。
企業さんが広告として画像を提供してくれていると、著作権上問題ない形でサイト上で紹介できるわけです。
お正月マニアが昂じて運営しているこのサイトですが、リサーチにはかなり力をいれています。
アフィリエイト広告を利用するにせよ、しっかり調査して誠実に商品情報やショップに関する情報ををお伝えすることが大切だと考えています。
全てのおせちについて現物で実地レビューをすることは不可能なんですから当然です
さて、
博多久松のおせちで、お試しや画像で確認できない...たぶん大丈夫だろうと思うけど...の域をでなかったのこと...それは...
どうしてもハッキリと言葉で聞きたかった
さて、ここからはちょっとライブ調に文章スタイルを変更!
2018年秋、大阪梅田のグランフロントで行われたA8フェスティバルというアフィリエイトの展示会に「博多久松」が出展するというので、喜びいさんで行ってきた。
予定の関係で(といえば聞こえはいいですが、夫と娘の昼食を作ってから出掛けたかっただけです)少し遅めに会場に到着した私は案内図でブースの場所を確認して一目散に博多久松のブースにGO!
ブースでは社員さんと思しき真っ赤なエプロン姿の人たちがおせちの試食を配っていた。
まずはそれをパクパク。
黒豆、大粒ではないけど相変わらず美味しい。家庭では作るのはちとめんどうな系統の醤油っ気のない味。
さあ、だれに聞こう...
私は食べ物に関して話を聞くとき、できるだけ「食べるのが好きそうな感じの方」に話を聞くことにしている。
理由は簡単、食べるのが好きな人のほうが食の細い人より食べ物に関する情報は多くもっている(ことが多い)。
見回すと...ちょっと背の高い、中高生のころはさぞやモリモリ食べただろうなあ...という雰囲気の青年?がいたので声をかける。
少し話をしたあと、なかば強引に名刺をおしつけると、青年?も名刺をわたしてくれた。そして名前をみてびっくり。
博多久松の店舗運営の指揮をとっている松田健吾常務だった。
あーびっくり、結構お若かったのねえ!
(Webのあちこちにある博多久松の取材記事などを読んで写真も見てたしお名前は覚えてたけど、顔ははっきりとは覚えてなかった、私は人の顔を覚えるのが超苦手、あとで発見したけど、博多久松公式サイトのおせち誕生秘話 にも,お写真載ってますねえ。)
ちとビックリしたが、博多久松のおせちがボリューム満点であることの理由はサックリ腑に落ちた。
そして、おせちのこれはラッキーとばかりに前々から聞きたかった、そして、かねてより聞きたかった、そして、かなーり失礼千万このうえない質問を繰り出した。
博多久松の一番人気のおせち「博多」↓についてである。
「あの~オマール海老のグラタンなんですが、身は一尾ぶんちゃんと入ってますよね?」
ああ、めちゃくちゃ失礼な質問です、ごめんなさいごめんなさい~!
どう考えても「ちゃんと入ってますよ」という答えが返ってくるのは分かり切ってるんですよ。ちょいと製造側の立場に立ってみれば手間のロスが生じるので全部いれるはずなんです。
でも、ハッキリと「入ってますよ」という答えが聞けることが小市民にはとっても大事なんです~!
小市民がついついイメージしちゃう冷凍海老グラタンは...
私のような小市民は、冷凍の海老グラタンとかその延長線上にある海老クリームコロッケいうと、海老2%とかいう海老の姿を探すのが大変かつ海老の風味はするかしないか..というものをついつい想像してしまう。
仕込み時2%ならまだいいいほうで仕込み時0.6%で堂々と海老グラタンを名乗ってるのもある。
だもんで、冷凍のエビグラタンってのはそんなもんだと承知したうえで「手軽な軽食」という位置づけで買う、でなきゃエビ買ってきて作る
冷凍の海老グラタンってのには、なにやらよからぬイメージがしみついているわけですよ。
その「ついつい頭に浮かんでしまうあのイメージ」を頭からぬぐいさるために「ちゃんと一尾分はいってる」というのを、しっかりハッキリ聞きたい!
松田常務はアッサリスッパリ言い切ってくれました。
「1尾分ちゃんと入ってますよ、全部入れなきゃ
身があまっちゃうじゃないですか」
身があまっちゃうじゃないですか
身があまっちゃうじゃないですか
身があまっちゃうじゃないですか
あまりに鮮烈で説得力のある後半部分が、頭の中で+3回ほどエコーが響きわたった。
そしてついつい笑い転げてしまった。
「あはははは、最高の説得力だわ~! それ書いちゃいますよ~」
と言った私に松田常務は笑顔で「いいですよ~」と言ってくれた。
こんにゃくと冷凍技術と博多久松のおせち
松田常務はその後も博多久松のおせちに関して非常に熱く語ってくれたのだが、興味深かった話のひとつが「こんにゃく」の話があった。
「うちのおせちには"こんにゃく"は入っていません。おせちにコンニャクはいってなくてもいいじゃないですか」
(人間ないものには気がつきにくい...うーん、気がつかなかったのがちとくやしい)
話をかいつまむと、冷凍耐性の低いこんにゃくを無理して入れるより、リーズナブルで美味しいおせちを作りたいとのこと。
(確かに、コンニャクを食感そのままに冷凍するとなると、かなり特殊な冷凍機が必要だから製造コストに跳ね返るモンなあ)
そして、冷凍おせちでは、ハードとしての冷凍技術だけでなく、食材の選択や調理方法といったソフト面が非常に重要とのこと。
そして博多久松では機器だけでなく、ソフト面の工夫を重視してコストパフォーマンスの良い冷凍おせちを作りたいということだそうだ。
家に帰って調べた冷凍技術のこと
(小難しい話が苦手な方はスルーしてね)
このあたり、少し不勉強だった私は家に帰って調べまくった。
冷凍食品に関する研究も最近では従来の常識を覆すものが結構でているようである。
解凍時のドリップの発生原因は、従来は冷凍時の氷晶形成時における食品細胞の破壊が原因だと言われていたが、最近では凍結時や解凍時の浸透圧脱水、凍結中の細胞内膨圧によるダメージ、保管状態、食材や食品では含まれる成分(多糖類含む糖分や塩類の介在)なども重要な要素という認識になってきている模様。
超低温急速冷凍、緩慢冷凍、リキッド冷凍、エアブラスター式、高圧や磁場を利用した凍結など、ハード面からみた冷凍方法はさまざまありますが、どの方法も万能というわけではないようで、一長一短があるといったところ。
生鮮品の凍結と調理品の冷凍でもかなり話が違ってくる。
調理品の場合、ドリップの発生を抑えるにはレシピや調理過程もハード以上に重要な要素のようだ。
【参考資料】
国立大学法人 東京海洋大学食品冷凍学 鈴木徹研究室Webページ
いや~、冷凍食品の世界って奥が深い。
最後にまとめ
そんなこんなで、博多久松のおせちのオマールグラタンにオマール海老の身が1尾分しっかり入っているのと、博多久松というメーカーが、おせち料理の開発に情熱をかけていることだけは間違いないと私は確信したのでした。
そして「こんにゃく」は入っていない。
最後に一応書き添えておくが、オマール海老の可食部は爪肉と尾肉合わせて約30%(重量比)であるらしい。
博多久松の公式サイトはこちら↓
博多久松(本店)
博多久松Yahoo!店
博多久松(楽天市場)
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投稿者:狸穴猫
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