そろそろ学校の「総合学習」も、「やらん」というようなわけにはいかなくなってきたようだ。
我が家の子グマ(小4 当時)の学校でも「総合学習」なるものが登場した。それも授業公開時にそれはあった。
で、何をやったかというと「石鹸作り」だそうだが、正直言って、小4でいったいどうやって石鹸作るんだろう?ということが、疑問でならなかった。持っていったものといえば「1リットルの牛乳パック2つ」と「割り箸」と「洗濯ばさみ」うーん、どうやるんだろう?
石鹸と言えば、油脂(つまり油だな)に苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を放り込んでケン化してつくるというのが一番考えやすいもんだ。高校生のときの化学で「ケン化価」を求めたさせられたな〜って、おぼろげながら覚えてる人もいるかも知れない。
まあ、油は給食室の廃油だろうというのが想像はつく。でも、小4に苛性ソーダを扱わせるのはちょっと危なっかしい気がするし、それに容器が牛乳パックでは急激に反応したときの温度に内側のコーティングが耐えられるのか?(アレってポリエチレンだよねえ・・・)。苛性ソーダを使えばそれなりの高温になるのは予想に難くない。
あぶなくない方法がなにかあるんだろう、きっとそうだ、どんなのだろ???
ってなわけで、好奇心満々で授業公開を楽しみにしていたのだが、残念ながら当日急に行かれなくなってしまった。
学校から帰ってきた子グマに授業の様子を聞いてみたら「すっごくあつくなった、こわ〜」とのこと。
もしや苛性ソーダかなあ・・・と、ギクッとして、「油に何入れたの?」と聞いてみたら予想通りの答+おまけのあぶない情報が返ってきた。
「苛性ソーダ」「すっごく熱くなって、飛び散ってやけどした人もいたよ、計ってみたら88度だった。ぼくはちょっと飛び散っただけだったけど・・・・」
ちょっとあぶないんでないかい?
小学校4年生といえば「注意して!」といくら連呼したところで、まだまだ手順を間違うこともある年齢だ。4年生に石鹸作りをさせることははたして妥当なことなのだろうか?そりゃ「石鹸づくり」といえば廃油のリサイクルというキーで環境問題ともつながるから、テーマとしては扱いやすいものなのだろうが、安全面の問題が若干あるような気がする。
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)ってのは、工業的によく使われる素材ではあるが、飛び散って目に入ったりすると角膜を強く冒してしまうけっこう危険な物質でもある。授業以前に予備実験は充分されていたんだろうか?予想外の温度上昇であったのかなかったのか?今度担任に聞いてみようか??
まあ、子グマの学校では取り立てて大きな事故は起きずに無事終わったようだが、同様の実習をやる学校は日本中にあちらこちらにあるんだろう。何せリサイクルに環境とくりゃ、学校教師向けの総合学習関連本にやたらめったら「例」として出てくるようなトレンドの教育テーマだからねえ。
総合学習授業での事故が起きないことを祈るばかりである。