トップページ>第六話 決戦、第三新東京市 解説
【あらすじ】
第5の使徒ラミエルの加粒子砲で初号機は狙撃され、シンジは気絶し、緊急処置室に運ばれてしまう。
シンジは助かるが、その怯えが彼に甘い言葉を吐かせる。突き放すレイ。
怯えが入り混じったまま、シンジはヤシマ作戦を敢行する為にEva初号機に乗る。自分の犠牲など考えぬレイに、シンジはなぜEvaに乗るのかとたずねるが・・・。
加粒子砲の直撃を喰らったシンジが回復した後、中央病院の病棟で「昨日から、謝ってばかりいる」と彼が言っている。ここは、やはりレイとのまともなコミュニケーションが取れない事に対する様々な感情が噴出していった言葉であると推測される。ただ、「何も・・・食べたくない」という台詞の後にレイが「60分後に出発よ」と多少なりとも気にかけている所を考えると、ある程度彼に対して(最小限であるが)気を使っているなど、第伍話と比べて感情の差異があるのも注目したい。
しかし、シンジが「また、あれ(=Eva)に乗らなきゃならないのかな」といい、それに対する応答が「ええ、そうよ」、続けてシンジが「僕は、嫌だ・・・綾波はまだあれに乗って怖い目にあったことが無いからそんな事がいえるんだ。もうあんな思い、したくない」といった事に対しても「じゃあ寝てたら?」というやはり冷たい台詞を言っている所から考えるに、やはり人の気持ちを考慮する能力には欠けている。そして、シンジは、そんな事できるわけない、と思ったのであろうか、この後出撃するのである。
だがその考えで怯えを紛らわす事ができず、「これで、死ぬかもしれないね」と言ってしまう。けれども、次のレイの「どうしてそういう事言うの?」と、一蹴。ずっと第伍話から、こういう会話の連鎖が続いているようである。しかし、その連鎖が終わり、シンジが、何故乗るのかとレイにたずねた時「絆だから。・・・皆との。」「私には他に何も無いもの」という事を言っている。この絆というのは、(私的観測だが)シンジと似たように他人に求められる、必要とされる事を指しているのではないかと推測している。そして、別れ際にさよならと言うのであった。
そして最後。シンジは父同様にプラグを、火傷を省みずこじ開けたのである。あけた後「自分には、他に何も無いって、そんな事言うなよ」「別れ際にさよならなんて、悲しい事言うなよ」といって泣く。レイは「何泣いているの?・・・ごめんなさい。こういうときどんな顔すればいいのか分からないの」と、動揺して喋る。シンジは一言「笑えばいいと思うよ」と。その顔が自分の慕うゲンドウと重なるものがあると思ったレイは、初めてここで笑ってシンジを受け入れるのである。
ここには、自分を大事にしてくれるものを受け入れるという、親友や恋人の関係と似たようなものがあるように私は感じるが、諸君らはどうであろうか。
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