トップページ>第伍話 レイ、心のむこうに 解説
【あらすじ】
綾波レイ、エヴァンゲリオン零号機のパイロットにして、シンジの父である碇ゲンドウに、彼以上に近く、そして、ゲンドウ以外の者には最低限の接触以外を試みない孤独な者。
冷徹な父の姿しか知らぬシンジが、レイを良く知りたいと思わぬわけはなかった。だが、父を嫌う彼に、レイは心を開こうとせずゲンドウが自分を救ってくれたことを、思い返していた・・・。
序盤で見る、Eva零号機の起動実験の時、ゲンドウがレイを、火傷を負いながら救い出すシーンがあまりに象徴的である。確か劇場版のほうでゲンドウが、(生まれるのが)男だったらシンジ、女だったらレイと名づける、とか言っていた覚えがある。つまり、綾波レイに対して、シンジ以上の特別な感情を持っている可能性がある。
シンジに対して冷徹な行動をする理由が謎ともなるが、ここはとりあえず詳しくは分からない為不問にしておこう。だが一方でシンジは、父が手に火傷を負ってまでレイを救う出すことを聞いて、信じられないという感情を抱いている。第参話、「父さんも居ないのに、なんでまた乗ってんだろ。」の台詞と同時に考えると、父という存在に対してある種の子供としての甘えと、一方でやさしく接してくれない父に対する恨みというのが内在しているのがわかる。
その父の事を良く知りたい、父により近いところに居るレイを良く知りたいと思うのはごく自然なことである。だから、「僕はただ、同じEvaのパイロットなのに、綾波のことよくわからなくて」と言ったのであるが、赤木リツコは「良い子よとても。貴方の父さんに似て、とても不器用だけど・・・生きる事が」と言っている。
ここが非常に気にかかる所だが、生き方という解釈を私はしている。人を、良く知ろうとするあまり、相手との丁度いい距離を見失うという所などを指していると考えられる。しかし、赤木リツコがゲンドウの事を良く知っているということを考えると、彼女と彼の接点もまた深いものがあるのではないだろうか。ここらへんは後編で分かるようになっていく。
そして、レイの事を知ろうと思うシンジだが、レイはゲンドウが自分を助けてくれた事を深く心に刻み、父に対して心を開かぬシンジには辛くあたるのである。だが、周りとの関わりをほぼ断絶するように振舞う彼女には、恐らく親しみよりも強い存在、つまり、レイにとってゲンドウそのものが自分であるかのような純粋な感情を抱いていると見える。
また、レイとシンジの会話途中に、Evaに乗る事が怖くないのか、という事を聞いたところから、シンジは未だEvaに乗る事に多少の恐怖が混じっていると考えられる。その恐怖で逃げ出すような感情を支えているのは、やはり周りが必要とし、父に誉められたいという意思なのだというのが、見て取れる。ここも留意しておくと、後半がもっと楽しめるであろう。
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