トップページ>第四話 雨、逃げ出した後 解説
【あらすじ】
全てに投げやりになり、家出をするシンジ。途中相田と鈴原に会うも、NERV本部によってすぐに保護されてしまう。
自分しかどうせできない。他人には迷惑はかけられないと、人の事ばかりで自分を気にしないシンジに、ミサトは憤激する。
居場所がわからなくなったシンジは、ついにNERVをやめることを決意するが・・・。
序盤、シンジが周りの風景が気持ち悪く感じ、嫌な感触を抱いて耳をふさいで逃げ出すシーンがある。まるでどこにも逃げられないような、見ているとそんなイメージを私は抱いたのだが、諸君らはどうだったのだろう。
異様な気持ち悪さだが、正直ここの解釈だけはどうも判然としないものがある。ただ、「もう良いじゃないですか。・・・どうせ僕しか乗れないんでしょ・・・。乗りますよ」という言葉からあるように、Evaに乗る義務が彼の居場所を位置付けていながら、逃げ出したのは、本当の安定した、前に居た場所に居たかったのではないだろうか。
だけれども、彼の処世術にしたがって、NERVから保護されたとき抵抗すらしなかった。どうせ抵抗しても無駄なのだと思い、ミサトと会話したとき、ミサトは彼の「自分」の無さに対して憤慨して嫌なら出て行けとつき返す。このシーンで、彼はEvaに乗らねばならないという義務から解放されたと同時に、初めてと言っていいミサトの本音に驚愕し、そしてまた自分が思ったとおりに、もうやめることを決意させるのである。
だが、相田ケンスケ、鈴原トウジと話し、自分は他者から必要とされているという、Evaに乗らねばならないという義務に代わる新たな目的を見つけたように思える。尤も、まだこの段階ではそこまで意思が強靭ではないように思えるが、このとき、他者から必要されているのに、今までが臆病で卑怯であり、Evaに乗る周りより強い人間であるはずなのに、周りより自分は弱い、という風に感じていたように思える。
そして、最後にシンジが「頑張ってね」というミサトの言葉を思い出して、列車に乗ることを諦める。新たにここに居る理由を見つけ、ミサトと対峙したときに、彼は一言「ただいま」、そして、ミサトはそれを受け入れて「お帰りなさい」というシーンは何とも感慨深いものである。
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