受験生の為のお生物講座 |
生物を記憶科目と思っている人は多いかも知れない。 だが、ちょっと入試問題を見てみれば、生物の難問は記憶だけでは太刀打ちできないこともすぐわかる。 もちろん事項の記憶が重要でないってことはない。ある程度のしっかりした事項の記憶は必要だ。 だが、記憶しているものをそのまま吐き出せば良いというかたちにはできていないのが難問の特徴。 実のところ、「難問を解く為の鍵」というのは、個々の事象よりも、その絡みの方にあるようで、「参考書の説明はそれなりにわかるんだけど難問には手がつかない」という人は、大抵、糸を解きほぐすための「道筋(ルート)」の作り方を理解していないようです。 教科書や参考書の目次通りのルートしか持っていないのでは解けなくて当たり前。 考える対象のタイプによってルートを多数作っておくことが解けるための要件になるんだな。 ここでは一応教科書や問題集に一応目を通して「教科書くらいは大体わかるんだけどな〜」という人を対象に、どうもみなさんに嫌われる「遺伝」をネタに例をあげてみましょう。 |
→ 核内の遺伝情報によるもの → 核DNA → 核RNA 真核生物 → 核外の遺伝情報によるもの → ミトコンドリアRNA 細胞質遺伝 遺伝情報 → 原核生物 → 細胞内の遺伝情報(DNA、RNA) ウイルス → DNA、RNA |
→ 遺伝情報そのもの(当たり前だ) 発現形質を制御する要素 → 遺伝子の優性劣性 → 遺伝子の特殊な性質 → 一組の遺伝子が関わる → 性が関わらない → 不完全優性 → 致死因子 → 性が関わる →伴性遺伝 母性遺伝 → 二組以上の遺伝子が関わる → 複対立遺伝子 →(血液型等) → 組み替え率 → 連鎖 → 突然変異 → 変異のしやすさ → 相 → 配偶形式 → n+n=2n → n+2n=3n → 分裂形式 → → 環境要因 (栄養要素) → 培地の違いなど(アミノ酸など) → (DNA複製) |
お便利な道具の整理 | |
古典的遺伝版 | |
F1からPの遺伝子型を知るには? | 劣性ホモとの戻し交配(検定交雑) |
分離比から組み替え(交叉)率を求めるには? | 理論値との比較(詳しいのは忘れたなあ) |
遺伝子座の決定には? | 自然組み替え(交叉)率から逆算する。(これも詳しいのは忘れた) |
分子生物版 | |
DNAの半保存的複製を見るには? | 放射性同位元素を使う。 |
分裂の様子を知るには? | DNA量の変化を見る。 |
遺伝子座の決定には? | 放射性同位元素で片末端を標識、適当に制限酵素でぶったぎって電気泳動での移動距離で末端からの長さを見る。 |
さあ、ここまで見て、通常の参考書とは項目立てのやり口が異なることが判ったろう。
生物での問題解決(つまるところ考察)には、「既に判っていることをきれいに並べ上げる」という切り方以外に「”知りたいこと”から分ける」というインデックスを準備しておかなければいけないんだ。
教科書や参考書を読んだり、問題集を解いていく段階で、個々の現象を理解するだけでなく常に「自分で逆インデックスを作る」ことを意識して
でも、既製品を覚えていたって何にもならない。逆インデックスってのは実はやりたいこと次第でいくらでも作れるもんだからね。
自分の志望校に合わせて独自の逆インデックスを作っておく必要がある。
ノウミソに「作り方」を放り込んでおかないと先々、新しいことに対応できないしね。
生物の難問をとけるようにしたいなら 教科書・参考書・問題集から逆インデックスを作れ! でも、できるだけノートは作らない! (ま、はじめは作ってもいいけどさ) ノーミソの中に作るのよ〜!! なんでノーミソの中に作らなきゃいけないか?→それはこっち |